犬を初めて飼う!初心者の99%が飼いやすい小型犬
これから初めて犬を飼う予定の初心者向けに、実際に小型犬を飼うまでにブリーダーさんや各犬種を飼っている人に聞いた意見や得た情報を元に99%の人が飼いやすいであろう小型犬たちを紹介します。
以下の犬種の中から選べばほとんどの皆さんが「飼いやすい」と感じるでしょう。
もくじ(タッチすると移動します)
犬を初めて飼う!初心者の99%が飼いやすい小型犬6選
- ボロニーズ
- キャバリア・キング・チャールズ・スパニエル
- シー・ズー
- 狆
- トイプードル
- チワワ
初心者向けって何?飼いやすい犬の6基準
そもそも、初心者向けって何を基準にしているのか疑問に感じたことはありませんか?
私が考える飼いやすい犬種の基準は以下6つです。
- 人懐こい・友好的
- 生まれつき大人しい性格の個体
- 無駄吠えしない
- しつけやすい
- 毛が抜けにくい
- 散歩の時間・回数が少なくても良い
人懐っこい・友好的
初心者は元々初対面の人に対しても人懐こい、他の犬や動物に対しても友好的な気質を持った犬種を選ぶことをおすすめします。
犬の性格については育て方による部分も多いのですが、元来その犬種が持つ性格的特徴があります。
例えば元々警戒心が強かったり、神経質な性格的特徴を持っているテリアなどは初対面の人に対してフレンドリーではありません。
やはり自分以外の他人に対して友好的でないと、子供などが触ってくれようとした際に噛みついたりするなど問題行動を起こすこともあるので飼い主として悩み種になります。
吠えているのは犬ですが、相手に対して申し訳ない気持ちになります。
人懐っこい犬だと触ってくれる人も当然好意的ですし、飼い主であるこちら側としても気分的に安心できます。←これ結構重要です。
ですので、犬種本来の性格的特徴として人懐っこい、あるいは友好的な犬種が初心者に向いています。
生まれつき大人しい性格の個体
元々、人懐こくて友好的な気質を持った犬種の中でさらに生まれつき社交的で大人しい性格の個体は初心者向けです。
犬の性格には大きく分けて以下の3つに分けることができます。
- 社交的で大人しい
- 元気で活発
- 臆病
元々おとなしいと言われている犬種にもその通り社交的で大人しいタイプもいれば、元気で活発なタイプの子もいます。
同じお母さんから生まれたのに性格が全然異なるケースもあります。
社交的で大人しいタイプの子は人間のいうことを素直に受け入れられる傾向があるため、しつけやすさにつながります。
元気で活発な子は興奮してしまったりしたときに、抑えるのが大変だったりします。
臆病な子は人に慣れるまで時間がかかってしまい、怖いゆえに吠えてしまったりすることがあります。
生まれつき大人しい性格の子を選ぶには自分が欲しい犬種専門のブリーダーさんに相談して購入するのがベストです。
無駄吠えしない
初心者は見た目が好みだったとしてもシェトランド・シープドッグなど元々の用途が牧畜犬・牧羊犬など“よく吠える犬種”を選んではいけません。
ずっと犬を飼っている人は慣れてしまってあまり気にしなくなるのですが、初めて犬を飼った人がすごく気になるのは犬の鳴き声です。
特に人の話し声やバイク、物音などに対してずっと吠え続けてしまう「無駄吠え」と呼ばれるものです。
犬は無駄だと思っておらず、必ずなんらかの意味があって吠えています。
ですが、飼い主である人間からすると「エサが欲しい」とか「私も撫でて」のような明確にわかる要求以外で吠えられると、どう止めていいのかわからず困惑しストレスになる人もいるでしょう。
マンションなどの集合住宅にお住いの場合、早朝や夜中などちょっとした物音にも反応してワンワンワンワン気が済むまで吠えられてしまうと、たとえペットOKのお住いであっても「近所迷惑になるのではないか?」と気にしてしまったり無駄吠えはご近所からクレームが来ることも十分考えられます。
しつけやすい
初心者は「頭がいい」「素直」「頑固ではない」等人間のいうことを受け入れやすい性質の犬種がおすすめです。
どんな犬種であっても犬を飼う以上「しつけ」は必要です。
しつけには誰もが想像しやすい“おて”・“おすわり”など動作を教えるしつけと、トイレを指定した場所でするようにさせる、他人や他犬に噛みついたりしないようにする等「社会化」と呼ばれるものを身に付けさせるしつけの2種類があります。
その際に、元々の性格的特徴が自分で判断して行動するタイプ=頑固だったり気が強い、また野性的な特徴を持つ犬種よりも、「頭がいい」「素直」「頑固ではない」と言われている犬種が初心者にはおすすめです。
ただ、例えば大変頭がいいと言われているパピヨンの中には頭がいいけど気が強い一面もあるため、単純に頭がいい=しつけやすいとも言えないケースがあります。
なぜしつけやすい犬種が初心者向けかというと、教える回数、頻度が少なくて済むため物覚えが悪いことに対して飼い主がストレスを抱えにくいからです。
人間の子供と同じように赤ちゃんの時は言葉がわからないため、大人が言葉で伝えたところで泣き止まなかったり、触ってはいけないものを触ってケガをしてしまったりします。
それと同じように仔犬を含み犬は言語が理解できないので根気よく教える必要があります。
しつけにくい犬種としつけやすい犬種を比較した場合、しつけやすい犬種は教える難易度がはるかに容易なので初心者向けと言えます。
散歩の時間・回数が少なくても良い
初心者は元々、運動量が少なくても良い犬種がおすすめです。
シーズー等元々の用途が貴族の抱き犬だったり、チワワのような歩く歩幅が狭い超小型犬は運動量が少なくても十分充足されます。
一人暮らしや共働き世帯など、日中はフルタイムで仕事をしていて、散歩に行く時間があまり取れない人に向いています。
中にはトイプードルなど元々狩猟にて水鳥を回収するための用途として働いていたプードル(スタンダードプードル)を祖にしているため、運動量が少ないわけではありません。
小型犬のなかでは運動が好きな犬種もいます。
ただ、冒頭でも触れたように宮廷貴族の抱き犬として愛玩されていたシーズーやボロニーズ、ペキニーズ、狆やチワワを始めとした超小型犬は体が小さく歩幅も狭いため、5~10分程度の散歩でも十分運動になります。
散歩はしなくても良いのか?
散歩は必要か必要ではないかという議論がありますが、散歩が必要な理由には運動不足解消、犬の気分転換や太陽光に当たることで仔犬時の成長期の発育や毛艶などが良くなる等、多くあります。
室内で飼う小型犬の場合、排泄はしつけによって室内でさせるケースが多いと思いますが、飼い主さんの意向で外でしか排泄させない、あるいは外での排泄を好むワンちゃんもいます。
いずれにしても散歩に行った方がいいのは確かなのですが、全く散歩に行かず室内のみで遊ばせる完全な室内飼いは不可能ではありません。
私の友人はフレンチブルドッグ、チワワ、プードルなど合わせて30匹近く飼っていますがリードをつけて屋外に行くいわゆる“散歩”に行ったことがないそうです。それでも何年も飼育できていますので、それが良いか悪いかは賛否両論だと思いますが、事実として可能です。
毛が抜けにくい
衛生的に良いため初心者におすすめです。
毛の抜けにくさ、抜けやすさに関しては一長一短ですが、室内で飼育するにあたり人間の生活環境にとっては毛が抜けにくい犬種の方が良いと言えます。
例えば洋服に毛が付きにくかったり、毎日掃除機をかけなくても良いなどが挙げられます。
もちろん全く抜けない犬種は存在しないのですが、抜けやすい犬種と抜けにくい犬種を比較すると抜ける量が全然違います。
ただ、毛が抜けにくい犬種というのはグルーミングといってブラッシングをしたりするなど日頃のお手入れが大変です。
マルチーズなどが典型的なシングルコートの犬種でストレート状の毛を美しく保つには毎日のブラッシングだけでなく定期的なシャンプーなどグルーミングが欠かせません。
毛が抜けにくい犬種はシングルコート
犬の毛の生え方に関して犬種によって「シングルコート」と「ダブルコート」の2つに分類することができます。
- シングルコート・・・季節によって毛が生え変わる換毛期がない
- ダブルコート・・・上毛と下毛があり春と秋に下毛が生え変わる
シングルコートの犬種は換毛期(かんもうき)がないため、毛が抜けにくいです。
よく、「シングルコートだから毛が抜けません」などと記載しているサイトがありますが、シングルコートの犬種も毛は抜けます。
年間を通して少しずつ抜けているので全く抜けない犬種はいません。
トイプードルはシングルコートかつ、カーリーヘアーといって縮れ毛のためマルチーズ等のシングルコートの犬種よりも床に毛が落ちにくいと言われています。
縮れているため毛と毛同士が絡まるからです。
ただ、毛玉が出来やすく、絡まりっぱなしにしていては皮膚病の原因になるので、毎日のブラッシングと月1回の美容サロンは必須です。
初心者向けって何?飼いやすい犬の6基準
- 人懐こい・友好的
- 生まれつき大人しい性格の個体
- 無駄吠えしない
- しつけやすい
- 毛が抜けにくい
- 散歩の時間・回数が少なくても良い
飼いやすさ5基準をクリアした初心者が飼いやすい小型犬6選
- ボロニーズ
- キャバリア・キング・チャールズ・スパニエル
- シー・ズー
- トイプードル
- 狆
- チワワ
ボロニーズ
初心者にお勧めする最大ポイント:とても人懐っこく無駄吠えが少ない、体臭が少ない
ボロニーズは紀元前ローマ時代からイタリア貴族の抱き犬として愛されてきたこともあり、特徴的なのは初対面の人に対しても攻撃的になることは無く、大人しくしているか、あるいは撫でて欲しくて自分から寄って行ったりします。
おそらく歴史的に人のそばで生活していたため、人間に対する警戒心が他の犬よりも低いのだと思います。
また散歩中に他のワンちゃんやバイクなどとすれ違ってもあまり興味を示さず静かにしています。なので、無駄吠えも少ないです。もちろん全く吠えないことはありません。
例えば「飼い主に触ってほしい」など何か要求があるときにワンワン!と吠える程度で何時間も無駄吠えし続けているなんてことはないです。
ボロニーズはシングルコートのため換毛期がありません。ですので春秋にごっそり毛が抜けることもないです。ただ、書籍などには「毛が抜けない」と書かれていることがありますが、実際は毎日ブラッシングをする中で必ず毛は抜けます。
ただ、換毛期のパグのように手で掴んだら毛がぞっそり抜けるようなことはありません。
毛が抜けにくい点で人間と同じ住環境でも衛生的に飼育することが可能です。体臭が少ないのもポイントです。
散歩に関してはバルビションという祖先犬を持つビションフリーゼやハバニーズと同じく、飛び跳ねるように走り回ったりするため室内でも少し走り回れるスペースがあると良いです。
散歩量や頻度は基本的に1日1回~2回、5~10分程度で十分です。
体高体重もスタンダードは体高25〜31cm/体重3〜4kg程度なのでマルチーズよりは少し大きくビションフリーゼよりは一回り小さい印象です。
ボロニーズのデメリット
- 流通量が少ない、ブリーダーが少ない
- ピュアホワイト一色なので汚れが目立ちやすい
ボロニーズの最大のデメリットは購入できる窓口が少なすぎることです。
ペットショップで見かけることはほぼなく、飼い主さんの多くはブリーダーさんから購入された方ですが、そもそものボロニーズのブリーダーさんが少ないため手に入れにくい点が惜しいです。
キャバリア・キング・チャールズ・スパニエル
初心者にお勧めする最大ポイント:超がつくほど人懐っこい・友好的、あまり吠えない
おそらく全犬種の中で最も初心者向けの犬種はキャバリア・キング・チャールズ・スパニエルです。
なんといっても超が付くほどのフレンドリーな性格をしており、いつも尻尾を振って愛嬌を振りまいてくれます。
ちなみに鳥猟犬のフラッシングドッグ(鳥を飛び立たせる)を意味するスパニエルという名前が付いていますが、猟犬の歴史は一切ありません。
人間だけでなく他の動物に対しても友好的な性格なので、基本的な性質として無駄吠えもほぼしません。今まで何頭もキャバリアに出会いましたが、吠えられた記憶はなく、どの個体でも優しい印象です。
たとえ、人なれしにくいテリアであっても飼い主に対してフレンドリーになる犬種は多いですが、しつけなどをしなくても初めから他人に対して人懐っこくて友好的な性格の犬種は貴重です。
実際に犬を飼ってみるとわかるのですが、人に吠えたり噛みつこうとするのを直すのはめちゃくちゃ大変です。
例えばシェトランドシープドッグは元々吠えて羊を誘導する仕事をしていたので、どうしても本能的に動くものには敏感でよく追い掛け回しながら吠えたり、ウェルシュコーギーペンブロークは元々牛のかかとを嚙むことで誘導する犬だったので、噛み癖が強いです。
キャバリアキングチャールズスパニエルはそのような犬種的な気質がないため、子供でも安心して散歩に連れていくことができ、人の言うことも聞いてくれるのでしつけもし易いです。
長毛種なので毛玉ができないように2~3日に1回ブラッシングはしてあげて欲しいですが、ペットサロンでのトリミングは基本的に不要です。
家でゆったりしていることもできますが、歩こうと思うえばいつまでも歩ける体力はあるので散歩量は1日60分以上あると良いです。体高31~33㎝、体重5~8㎏でトイプードルより少し大きいので、見た目は小型犬というより中型犬に近い印象です。
キャバリアキングチャールズスパニエルのデメリット
- 遺伝的な心臓疾患(僧帽弁閉鎖不全症)などに気を付ける
- 小型犬の中では見た目が大きめ
キャバリアキングチャールズスパニエルの最大のデメリットは近親交配の歴史の弊害として先天的な心臓疾患の発生率が他犬種よりも高いと言われています。仔犬を購入する際は両親、祖父母など先代まで遡って病歴がないかチェックが必要です。
一番良いのは信頼のおけるキャバリアキングチャールズスパニエル専門のブリーダーさんから購入することです。
また成犬時のサイズが小型犬の中では比較的大きい印象です。
シー・ズー
初心者にお勧めする最大ポイント:温厚、ゆったりとしている、一人遊びも得意なのでお留守番に強い
シー・ズーは中国の唐時代にチベットから貢物として贈られたでラサアプソとペキニーズの交配から誕生したライオンドッグが祖と言われています。
清朝末期に西太后が寵愛しその後1930年マデリン・ハッチンズという女性によってイギリスに渡り、ヨーロッパに知られるようになりした。ノルウェーのマウド女王が現在のエリザベス女王(エリザベス2世)の母イギリスのヨーク公夫人に贈り英王室でも愛されました。
シー・ズーを初心者におすすめする一番の理由はとにかく性格が温厚でゆったりとしていることです。
そのため高齢者でも飼える犬種としても有名です。お爺さんお婆さんがシー・ズーを連れてる光景はよく見ますよね。
抱き犬の歴史もあるので人が大好きです。そして無駄吠えもほとんどしません。街中でシー・ズーを見かけることはよくあると思いますが、ワンワン吠えているシー・ズーって見かけませんよね。
もちろん他人に対しても人懐こく他人に対しても友好的です。
ただ、甘え方はボロニーズやキャバリアキングチャールズスパニエルよりも落ち着いています。
人間の考えていることに対する理解力が高いためしつけはし易いです。自立心も高く一人遊びができるほどお留守番も得意なのですが、その分、頑固な一面もあります。
シー・ズーはダブルコートのため一応換毛期があるのですが、ハバニーズなどと同じく下毛が発達していないためあまり抜けません。シングルコートの犬種に準ずるといえます。そのため毎日ブラッシングすることは必要です。
ボロニーズと同様体臭が少ないです。
トリミングは必要なので1ヶ月に1回、もしくは1.5ヶ月に1回はペットサロンに連れて行ってあげましょう。
体高23~27㎝、体重5~7㎏で小型犬の中では大きく骨格もしっかりしています。散歩は1日30分程してあげましょう。
シー・ズーのデメリット
- 暑さに弱い
- 皮膚が脂っぽくなりやすい脂漏体質のため皮膚疾患に注意
シー・ズーのデメリットは暑さに弱いことです。
ブルドッグ等と同じく短吻種(たんふんしゅ)と言って鼻が短い犬種です。鼻腔が狭いために呼吸しづらい形態になっています。
犬には汗腺ががないため汗をかいて体温を調整することができない代わりにパンティングと言って舌をはぁはぁさせることで体温調節をしています。
鼻ペチャの犬種はそうではない犬種よりも体温調節に苦労するため、熱中症になる確率も高いです。年間を通してエアコンで空調を整えてあげる必要があります。
トイプードル
初心者にお勧めする最大ポイント:頭がとても良い、ほとんど毛が落ちない、トリミングを楽しめる
かつては水鳥回収犬として活躍していたプードルの祖先が、スタンダードプードル、ミディアムプードル、ミニチュアプードル、そして愛玩用のために小型化されて作出されたのがトイプードルです。
元々、使役犬として人の役に立つ仕事をしていた気質が受け継がれているためトイプードルはとても賢い犬です。頭がいいので物覚えが良く、しつけもスムーズにできます。
明るく活発な性格で人にも友好的です。無駄吠えに関しては少し微妙で、物音に敏感な子もおり、ボロニーズやシー・ズーの無駄吠えがないのとは少し違います。
しつけ方によってはよく吠える犬になるのでちゃんとしつけましょう。
トイプードルが初心者向けの理由である1つにとても毛が抜けにくい点です。シングルコートである上にカールしているため、より床や絨毯に落ちにくいからです。
ただ、自宅で出来るブラッシングとは別に、1ヶ月に1回ペットサロンへトリミングに出さないと毛は伸び放題になりますし、毛が絡まって毛玉が出来ます。毛玉は皮膚病の原因にもなるため必ず連れていきましょう。
トイプードルはテディベアカットなど多くのトリミングスタイルを楽しめる犬種でもあります。
体高24~28㎝、体重3㎏前後ですが他の小型犬と違って活発で運動好きな犬種です。そのため1日30分×2回程散歩に連れて行くのが理想です。
散歩にはいかず室内で遊ばせるだけという飼い方をされている飼い主さんもいるので、必ず散歩に行かなければならないわけではありませんが、犬の気分転換、運動不足解消などを考えると散歩は行ってほしいです。
トイプードルのデメリット
- ペットサロンでのトリミングが必須
- ティーカップ、タイニーサイズは高価
トイプードルのデメリットは必ず1ヶ月~1.5ヶ月に1回はペットサロンでトリミングしてもらう必要があります。他の小型犬と違い被毛がカールしているため、毛玉が出来やすく素人では日頃のブラッシング以外はお手入れするのが難しいです。
色々なカットスタイルが楽しめる分、トリミング代もかかるということです。トイプードルのトリミング代の相場は6~7000円です。
また全犬種の中で人気No.1の犬種であり、希少性はありませんが、ティーカップサイズやタイニーサイズと呼ばれる成犬時でも小柄なサイズほど高価になります。
トイプードルの平均価格は20万~30万円程ですが、ティーカップサイズだとそれ以上~数百万円する場合もあります。またカラーにおいてもレッドやアプリコットが人気カラーですが、中にはシルバーベージュ等希少カラーの子もおり値段も高めです。
狆
初心者にお勧めする最大ポイント:ほとんど吠えない、利口、大人しい
日本原産の唯一の愛玩犬が狆です。
732年新羅から朝廷に献上されたチベットの小型犬が祖で、チベタンスパニエルやペキニーズの血が入っているとも言われています。
ですが、犬種として固定化されたのは日本なので公式には日本原産の犬種として認められています。
別名ジャパニーズスパニエルとも言います。
狆は私たち日本人に馴染み深く、時代劇などを見ていると将軍家の奥方が狆を抱いているシーンが描かれていることがありますね。
白黒のカラーが一般的ですが、白茶(狆の毛色では茶を赤といいます。)のカラーもいます。
日本の抱き犬なのでボロニーズやシー・ズーのように人懐っこく、友好的な性格です。
そしてなにより狆はとても大人しいです。飼い主さんによっては年に1回吠えるか吠えないかというほど、ほぼ鳴かない子もいるようです。
そのため無駄吠えの心配はないと言ってもいいでしょう。ちなみに吠えると体のわりに大きな声を出します。
利口で大人しいのでしつけもしやすいのですが、甘やかしすぎるとわがままな性格になるの気を付けたいですね。
狆は毛が抜けにくい犬種と言われていますが、実際は抜けます。
抜けないとか抜けにくいの基準は人によって違うので、初心者の方は全く抜けないと想像するかもしれませんが、ボロニーズ等と同じく、抜けます。
ただ、換毛期のパグなどのように、触っただけでごっそり抜けるような抜け方はしないということです。毎日にブラッシングは必要ですが、特にトリミングは不要とされています。
体高25㎝前後、体重2~5㎏で散歩は室内で済ますことも可能ですが、1日30分くらい行ってあげると良いでしょう。
狆のデメリット
- 高温多湿に弱い
- 目の病気に気を付ける
日本原産の犬種でありながらシー・ズーなどと同じく鼻が短い短吻種(たんふんしゅ)であるので、呼吸しづらい構造をしています。体温調節するのに大敵の高温多湿環境が苦手です。
ですので年間を通してエアコンの室温調整は必須になります。特に熱中症には細心の注意を払う必要があります。
また狆は目が出ているので目を傷つけないように気をつけてください。
チワワ
初心者にお勧めする最大ポイント:小さいので食費、美容費が安く済む・女性でも抱えられるので移動が楽
王族、寺院、貴族階級の人々に寵愛された歴史を持つ愛玩犬をお薦めしている中、唯一、野生種の小型犬“テチチ”をルーツに持つ犬種です。
チワワの中にも人懐っこい個体も多くいるのですが、チワワの基本的な性格の特徴は気が強く、勇敢であり、決して初対面の人のベタベタするような人懐っこさはありません。
また他の犬に対しても元々友好的な気質ではないです。
チワワ専門のブリーダーさんに、なぜ見た目は世界最小で可愛らしいのにそれに反して性格は勇敢なのか?伺ったところ、「チワワ自身は自分が小さいことを自覚していない」ということでした。
自分より大きな犬がいることは認識しているでしょうが、比較する頭脳は持ち合わせていないようです。
またチワワはテリトリー意識が強いです。やはりこれは野生種を起源とした犬の特徴です。
ただ、社会化を身に付ければ体型が小さいことも含め多頭飼いにも向いています。
無駄吠えに関しては、ここで紹介している他5犬種と比較して断然よく吠えます。個体によっては来客など知らない人の声が聞こえただけでずっと吠えています。
しつけに関しても自立心が強い傾向があるので甘やかしていると小さなオオカミを意味する“ポケットウルフ”という愛称があるほど狂暴に育ちます。
キャバリアキングチャールズスパニエルのような何もしつけなくても誰にでも人懐っこい性格ではないため、しっかりとしつけをする必要があります。
チワワのコートは元々短毛種のスムースコートしかなかったのですが、パピヨン等と交配によってロングコートが誕生しました。いずれもダブルコートのため換毛期にはよく毛が抜けます。
基本的にトリミングも本来は不要な犬種です。
体高15~23㎝、体重1~3㎏と体は小さく散歩も室内の運動で十分済ますことも可能ですが、犬の気分転換など1日10分程でも散歩に連れて行ってほしいです。
チワワのデメリット
- 個体によって性格が大きく異なる
- 骨折、膝蓋骨脱臼(しつがいこつだっきゅう)に気を付ける
ボロニーズやシー・ズー、キャバリアキングチャールズスパニエルのように、ほとんどの個体が元から人懐っこい、他の犬などに対しても友好的であるのに対し、チワワは人懐っこい個体もいれば、警戒心が強く他人にはいっさい触れさせず、勇敢でよく吠える個体もいるため、子犬時の性格をよく見て購入した方が良いです。
単純に見た目の可愛らしさだけでなく性格に注目しましょう。
体が小さい分、骨折や脱臼しないように気を付けてあげる必要があります。寒さにも弱いので洋服を着せるなどの対応も必要です。
初心者の犬選びヒント!用途で分ける9つのグループ
世界には700~800種類の犬種がいると言われていますが、主にその犬種の元々の用途から以下9つのグループに分類することができます。
- 牧畜犬・牧羊犬
- 番犬・護衛犬
- テリア(小獣猟犬)
- スピッツ&原始
- 嗅覚獣猟犬
- 鳥猟犬(ポインティング・ドッグ)
- 鳥猟犬(レトリバー等)
- 愛玩犬(トイドッグ)家庭犬(コンパニオンドッグ)
- 視覚獣猟犬(サイトハウンド)
牧畜犬・牧羊犬
代表犬種:シェトランド・シープドッグ、ウェルシュ・コーギー・ペンブローク、ボーダー・コリーなど
牛や羊など家畜の群れを誘導、逃亡の防止、野生動物からの攻撃防止、窃盗防止など家畜を守る用途の犬の総称です。
特徴として音や動くものに対して敏感に反応したり、とても活動的なのでドッグ・アジリティと呼ばれる人と犬が一体になって行う障害物競走に使われることが多いです。
番犬・護衛犬・救助犬
代表犬種:ドーベルマン、ブルドッグ、セントバーナード、ニューファンドランドなど
番犬・護衛犬はその名の通り、主に人や家畜を強盗などの外敵から守るための犬です。軍用犬、闘犬などにも使われた犬種もおります。救助犬は山岳救助、水難救助など人命を助ける目的の犬です。
特徴として勇猛果敢で力強い超大型犬~大型犬が属しています。
テリア(小獣猟犬)
代表犬種:ヨークシャーテリア、ジャックラッセルテリア、ワイヤーフォックステリア、ベドリントンテリアなど
テリアの語源はラテン語のテラ(土、地球)に由来しています。園芸などで使う西洋風のオシャレな鉢であるテラコッタの“テラ”も同じ土を意味しています。
テリアは主にネズミなどの小害獣を駆除する目的で使われていました。具体的には土で出来た食料などの保存庫にネズミが潜んで食害されるのをテリアによって狩り出させ防止していました。また闘犬として利用された犬種もいます。
特徴として自ら判断して動き、性格は勇敢で粘り強く活発で全般的に気が強いです。
スピッツ&原始系
代表犬種:柴犬を始めとする日本犬全般、シベリアンハスキー、日本スピッツ、チャウチャウなど
スピッツとは尖った口や立耳、巻いた尾を持った犬種の総称で、原始とはオオカミのようなイヌ科の原種に近い犬種を指します。主に日本犬の多くが該当します。
特徴として自立しており、原種に近いことからもあまり人に慣れにくいタイプの犬種で頑固であることから根気よくしつけをする必要があります。
嗅覚獣猟犬(きゅうかくじゅうりょうけん)
代表犬種:ビーグル、バセットハウンド、ローデシアンリッジバック
狩猟にて使われていた犬種で特に鋭い嗅覚を持った犬種を指します。においをかぎ分けながら獲物を追い詰めて巣穴などから追い出す、あるいは居場所を突き止めて大声でハンターに知らせるなどしていました。
特徴として非常にタフなため運動量が多く散歩が欠かせません。また野太い大声で吠えます。集団で狩猟に使われていたため団結力があり多頭飼育にも向いています。
鳥猟犬(ポインティング・ドッグ)(ちょうりょうけん)
代表犬種:イングリッシュポインター、アイリッシュセター、ワイマラナーなど
鳥猟犬(ガンドッグ)と呼ばれる鳥の狩猟を用途とするうち、獲物の居場所をハンターに教える犬種たちです。
〇〇ポインターや〇〇セターと名前につく犬種が多いですがこれは獲物を見つけたときに片脚をあげて指示(ポイント)する種類、伏せ(セット)の姿勢を取る種類に分かれています。
特徴として大型犬が多く、運動量も体力もあるため毎日2回、1時間以上の散歩は必須です。
鳥猟犬(レトリバー、フラッシングドッグ、ウォータードッグ)
代表犬種:ゴールデンレトリーバー、ラブラドールレトリーバー、アメリカンコッカースパニエルなど
鳥猟犬(ガンドッグ)と呼ばれる、鳥(カモ、キジ、シギ等)の狩猟を用途とするうち
- レトリーバー・・・撃ち落とした獲物を回収してハンターに届ける
- フラッシングドッグ・・・隠れている鳥を飛び立たせる
- ウォータードッグ・・・水中に落ちた獲物を回収
特徴として人の言うことをよく聞き、非常にしつけやすい犬種が多いです。
例えばスタンダード体重9~15㎏と中型犬寄りの小型犬に分類されるオランダ原産のコーイケルホンディエは温厚で頭もよく飼いやすいと言われています。
鳥猟犬は泳ぎが得意なのも特徴の1つです。
ちなみにスパニエルとはフラッシングドッグ(隠れている鳥を飛び立たせる使役犬)と同じ意味です。
つまりディズニーキャラクターで有名なわんわん物語のレディのモデルであるアメリカンコッカースパニエルは鳥のシギ(コッカー)を飛び立たせる用途の犬ということです。
視覚獣猟犬(サイトハウンド)(しかくじゅうりょうけん)
代表犬種:サルーキ、ボルゾイ、アフガンハウンド、ウィペット
遠方にいる獲物を視覚(サイト)を使って獲物が力尽きるまで追い続ける犬種たちです。例外的にウィペットのようなドッグレース用のために作出された犬種もいます。
特徴として足の速い犬種が多く、当然のことながら運動量は多いです。
愛玩犬(トイドッグ)
代表犬種:シーズー、トイプードル、チワワ
愛玩を目的として飼われてきた犬種たちです。
愛玩犬の中にも、ボロニーズやペキニーズ、シーズーなど元々貴族の抱き犬として飼われてきた犬種とチワワやトイプードル、フレンチブルドッグのような元々は野生種(チワワの祖はテチチという野生種)や作業犬として活躍していたがのちに愛玩犬として飼われてきた犬種に分けることができます。
特徴として体型は小型であり、容易に抱くことができる、比較的人に慣れやすい犬種が多いです、中には頑固、自立心が強い犬種もいます。
初心者は元々の用途が愛玩・抱き犬選ぼう
抱き犬とは一緒に寝てベッドを温めたり、癒しのために常にそばにいるような犬を指します。
あなたがはじめて犬を飼う初心者ならば、犬種の作出目的や元々の用途が人間の癒しのために作られた犬種、人間が可愛がるため品種改良された犬種、古代から宮廷貴族が抱き犬として可愛がってきた歴史を持つ犬種を選びましょう。
さらに言えば、図鑑などによってトイドッグ、コンパニオンドッグなど「愛玩犬」として分類されている犬種のうち、宮廷・寺院・貴族が可愛がった歴史を持つ「抱き犬」と呼ばれる犬種が初心者にとって最も適していると言えます。
※(但しラサアプソ、ペキニーズは性格面で誰にでもフレンドリーではないため除く、パグは短吻種のため熱中症に弱いのと毛が抜けやすいので除く)
宮廷・寺院・貴族の抱き犬としての歴史を持つ犬種
ラサアプソ・・・チベットのラマ教寺院で飼育されていた2000年以上の歴史を持つペキニーズの祖。
ペキニーズ・・・ラサアプソが祖で紀元前よりダライ・ラマによって秦の始皇帝らに贈答された門外不出犬。
シーズー・・・中国宮廷で愛されていたライオンドッグと呼ばれたペキニーズとラサアプソから誕生した。清朝の西太后も寵愛。
ボロニーズ・・・紀元前ローマ時代からイタリア貴族を始めとしたヨーロッパ各地の王族・貴族への贈答品としての役割もあった。特にメディチ家、ゴンザーガ家、エステ家で寵愛された歴史をもつ。
ビションフリーゼ・・・14世紀にテネリフェにてイタリア船員が持ち帰り貴族に寵愛される。16世紀頃フランス、スペインに渡り王族、貴族に愛された。19世紀後半にはサーカス犬としても活躍。
ハバニーズ・・・16世紀頃にスペインカナリア諸島やイタリアから渡った犬が祖となりアルゼンチンやキューバにて外交官、イタリア人富豪など上流階級が寵愛。革命後、絶滅危機に遭うがアメリカでプードルやビション系犬種との交配により復活したが、革命以前の姿を復元するためにマルチーズ等と交配・改良して2006年ハバナシルクドッグとして誕生。ハバニーズとは別種扱い。
コトンドテュレアール・・・マダガスカル南部ティレアール地方に赴任したフランス人行政官の妻たちに寵愛された。港でネズミ捕りをしていたとも言われる。
狆・・・732年新羅から朝廷に献上されたチベットの小型犬が祖。徳川綱吉の抱き犬。1853年ペリーによってアメリカに渡りイギリスのビクトリア女王に献上された。
パグ・・・紀元前400年頃にチベットの仏教寺院で飼育されていた。16世紀頃オランダに渡りイギリスやロシア王族、貴族に愛された。
チベタンスパニエル・・・狆の祖。チベットの修道院にて愛玩目的だけでなく、羊皮紙に包まれた転経器を回す訓練をされた祈祷犬としての役割も担った説もある
キングチャールズスパニエル・・・16世紀に誕生し17世紀イギリス国王チャールズ1世、2世に寵愛されたのが名前の由来。狆やパグとの交配によって口吻が短くなり現在の犬種スタンダードに固定される。1920年代に口吻が短くなり過ぎたのを憂いたアメリカ人愛好家ロスウェル・エルドリッジの尽力等によって誕生したのがキャバリアキングチャールズスパニエル。
ちなみにトイプードルは確かに18世紀頃にフランスの貴婦人に愛されていたのですが、元々プードルは16世紀頃にドイツの水鳥回収犬だった猟犬が祖で現在のスタンダードプードルの大きさでした。
それがフランスに渡ってサーカス犬なり、ミディアム、ミニチュアなど小型化が進みトイプードルとして生まれた歴史があります。
ウソばっかりな初心者が飼いやすい犬種ランキング
初心者が飼いやすい犬種ランキングと称して、まったく初心者向けではない犬種がランクインしているケースが見受けられます。
例えば飼いやすい条件として「無駄吠えが少ない」と挙げているのに、気が強い性格でよく吠えるヨークシャーテリアや物音に敏感で同じくバイクなど動くものに吠えるシェトランドシープドッグが入っていたり、とても勇敢な性格を持つミニチュアピンシャーが上位に入っているなど疑問です。
もちろん、何度も繰り返しますがヨークシャーテリアやシェトランドシープドッグ(通称シェルティー)、ミニチュアピンシャーでも性格の良い子はいますし、しつけによって無駄吠えしないなどの社会性を身に付けることは可能です。
ただ、今まで犬を飼ったことがなく、これから初めて犬を飼いたい方に、向いている犬種と向いていない犬種が存在するのは確かです。
であれば、飼いやすい基準を示し具体的な犬種を紹介したいと思いました。
私が示した初心者が飼いやすい基準は、実際に犬を飼育する中で初めて犬を飼う人は「どういう要素が飼いやすいと感じるのか」を身をもって体験してきたことを元に設定しています。
初心者が避けるべき犬種の性格的特徴
- 勇敢・大胆
- 頑固
- 神経質、気難しい
- 警戒心が強い
- 自立心、独立心が強い
- 活発
- 好奇心旺盛
図鑑などの各犬種の性格的特徴に上記のようなワードが書かれていたら、その犬種は初心者向けの犬ではないと考えても良いです。
なぜかというと例えば警戒心が強いということは人なれしにくい。頑固や自立心が強いということは、人間の言うことを聞き入れにくい。
活発で好奇心旺盛ということは運動量も多く、毎日の散歩は欠かせないと言い換えることも出来ます。
「勇敢」や「警戒心が強い」という性格はマイナス方向にも働くことが往々にしてあるため、初心者向けではないと考えます。
初心者向けではない犬種グループ
- テリア
- 牧畜犬・牧羊犬
- ブルドッグ系の短吻種
- サイトハウンドの一部
はじめて犬を飼う人にとって犬種選びは重要です。なぜかというと、犬を飼い始めると100%今までのライフスタイルが変化します。
特に仔犬の頃というのは世話がかかるため、おそらく人によっては「こんなはずじゃなかった」と後悔する人もいると思います。
ただでさえ大変なのに見た目の可愛さだけで初心者向けではない犬種を飼ってしまうと、想像以上に苦労します。
もちろん、同じ犬種でも個体によって大人しくて飼いやすい子がいることは事実です!
しつけによって改善させることも可能です。
ただ、ここではあくまで元々の気質的に初心者が飼うには難易度が高い犬種を紹介します。
テリア
はっきり言いますが、テリアは完全に初心者向けの犬種ではありません。誰にでも愛嬌を振りまいてなんでも言うことを聞いてくれる絵に描いたような犬との生活を想像しているなら絶対に避けましょう。
テリアは勇敢、頑固、警戒心が強い等々、先に挙げた初心者が避けるべき犬種の性格的特徴を網羅しています。
“動く宝石”ともいわれるヨークシャーテリアやテリアの原型ともいわれるケアーンテリアなどは家族には懐きますが、他人や他の犬などにはよく吠えます。
ジャックラッセルテリアは小型犬ですが、大型犬並みの運動量が必要です。
しかし、テリア種のワンちゃんたちは本来人間に指示されなくても自分で仕事を見つけてネズミなどの小害獣を駆除することが仕事なので、勇敢、自立心が強くなければいけないんです。
弱いテリアは不要であるため、犬種改良が重ねられる中で強い性格の個体が選抜され今のテリアの気質が出来上がったわけです。
なので、テリアの気質を理解した上でそれでも飼い主だけには懐くのが良いとか、ヨークシャーテリアやベドリントンテリアのような見た目に惹かれたなどであれば、初心者は覚悟の上で飼いましょう。それだけテリアというのは玄人向けの犬種です。
牧畜犬・牧羊犬
あなたがマンションなど犬の鳴き声に限らず「騒音」を気にしなければならない環境にいるのであれば、絶対に牧畜犬・牧羊犬はお勧めしません。
ウェルシュコーギーペンブロークやシェトランドシープドッグなどの牧畜犬や牧羊犬はとにかくバイクや自転車など動くものやチャイムの音、人の気配などに対してとても敏感に反応し、よく吠えます。夜中だろうが関係ありません。
根気よくしつけをしても本能的に吠えてしまうので、来客であったり、気になったら人や動物の姿が見えなくなるまでワンワンワンワンずっと吠えっぱなし、なんてことは普通にあるので、近隣から苦情がくる可能性も否めません。
また動くものに反応するのと同時に追いかける習性も残っているので、公園などでうかつに放し飼いにしていると走る子供を嚙んでしまう事故も起きます。
だから絶対にそのようなことが起こらないように、しっかりとしつけ、訓練をする必要があります。
しつけをすればいい子に育つのですが、初めて犬を飼う初心者はどうしてもしつけや訓練も手探り状態でやらなければならないため難しいでしょう。もし、それでも牧畜犬・牧羊犬を飼いたいのであればドッグトレーナーなどが主催するしつけ教室に通わせることをおすすめします。
ブルドッグ系の短吻種(たんふんしゅ)
飼育管理面の難易度の高さからブルドッグ系の短吻種は初心者にはおすすめしません。
鼻が短い短吻種(たんふんしゅ)と呼ばれるいわゆる鼻ペチャの犬種のうち、特にブルドックやフレンチブルドッグは初心者向けの犬種ではありません。
性格的には飼いやすい方に入ると思いますが、とてもデリケートな犬種で、暑さ寒さに関しては特に気を付けてあげる必要があります。
例えば、犬を今まで飼ったことがない人は寝るときや仕事に行っている間など留守中はエアコンのスイッチは切りますよね?
しかし、ブルドッグやフレンチブルドッグなどを飼ったら一年中エアコンは付けっ放しで空調管理をしなくてはいけません。
ブルドッグなどは見た目が丈夫そうなので「いやちょっとくらいエアコン付けなくても犬なんだから大丈夫だろう」と思うかもしれませんが、めちゃくちゃ繊細です。
ウソのような本当の話ですが、普段、室内飼いをしていた友人宅で飼っていたフレンチブルドッグがいたのですが、GWで遊びにきていた子供がお庭でお散歩させすぎた結果、その数時間後に熱中症で死んでしまいました。
鼻ペチャの犬にとって熱中症は本当に気を付けなければなりません。
ブサカワ犬種については以下記事で紹介しています。
サイトハウンドの一部犬種
なぜサイトハウンドの一部が初心者向けの犬種ではないのか?というと、小型にも関わらず、運動量が半端ないからです。
サイトハウンドとは視覚獣猟犬のことで例外的にウィペットのようなドッグレース用のために作出された犬種もいますが、本来は遠方にいる獲物を視覚(サイト)を使って獲物が力尽きるまで追い続ける犬種です。
例えばイタリアングレーハウンドやウィペットは通常の散歩だけでは運動不足になり、定期的にドッグランなど広い場所で全力で走らせてあげる必要があります。
確かに散歩はしなくても飼育自体、不可能ではないのですが、確実に問題行動が起きます。例えば、日中なのに中々寝ないとか(基本的に犬は日中寝ていることが多いです)、ストレスを発散させる場がないため攻撃的な性格になる等です。
またイタリアングレーハウンドなどは体脂肪率が少などその他の理由で手術などの際に行う全身麻酔が難しい犬種ともいわれています。
まぁこの全身麻酔の件に関しては実績のある獣医さんのいる動物病院に行けば解決できる話ですが、運動量=毎日散歩やドッグランに連れていけるかどうかは飼い主さんの問題です。
やはり都会で散歩には行かず室内飼いしたかったり、近くのドッグランに行くには車が必要だけど運転できない等の場合は、初めて犬を飼う犬種としてはサイトハウンドの一部犬種は不向きです。
あなたの優先順位は何ですか?
今回、以下初心者が飼いやすい犬の6基準を紹介しました。
- 人懐こい・友好的
- 生まれつき大人しい性格の個体
- 無駄吠えしない
- しつけやすい
- 毛が抜けにくい
- 散歩の時間・回数が少なくても良い
これらの飼いやすい基準は多くの人に共通すると思いますが、何を優先にするか?の優先順位は人によって様々だと思います。
そのため無駄吠えしても良いから見た目が好きという1点だけであなたが好きな犬種を選ぶことは全然問題ありません。
飼うのはあなた自身なので他人である私がどうこう筋合いはないと思います。
ただ、私が飼いやすい犬種を探し、実際に見て回った経験から申しますとやはり上記で挙げた5つの基準に該当する数が多ければ多いほど、自信を持って初心者の方におすすめできる犬種だと思います。
最後にもう一度5つの飼いやすさ基準をクリアした初心者が飼いやすい小型犬6選を紹介して終わりとします。
長い記事にお付き合いいただきありがとうございました。
飼いやすさ5基準をクリアした初心者が飼いやすい小型犬6選
- ボロニーズ
- キャバリア・キング・チャールズ・スパニエル
- シー・ズー
- 狆
- トイプードル
- チワワ
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